どこかの格安SIM事業者と契約し実際に利用し始めると、大手キャリアと契約していた時と比較すると、毎月の利用料金が下がったと実感することは比較的多いでしょう。
ただ、例えばYouTubeやNETFLIXなどでアニメや映画の動画を多く見ているような読者の方からすると、月末あたりでデータ容量が足りなくなってYouTubeなどの動画が見られなくなったり、割高な追加データ容量を急きょ申し込んだ経験のある方もきっと多いハズ。
そういった月末に急きょデータ容量を追加するリスクを回避するために、ギリギリのデータ容量ではなくある程度の余裕をもって毎月のデータ容量のプランを契約しているのではないでしょうか。
結果として、利用月によっては、それほど動画を見ることがなくデータ容量を大きく余らせてしまい、本来、より下げることができる可能性のある月額料金についてはある程度のレベルであきらめている可能性があります。
今回は、自宅でWiFiを積極的に利用することで、データ利用量を節約し、月額料金をさらに下げることをご紹介します。
自宅で WiFi環境 を積極的に利用することのメリット
それでは、WiFi環境を積極的に活用することのメリットにはどういったものがあるのでしょうか?大きく2点ありますので、まずはその点について解説します。
契約中プランのデータ消費をセーブできる
先ほども書きましたが、WiFiを活用してデータ通信を行うことで、格安SIMでの契約中プランのデータ容量を消費することなくデータ通信を行うことが可能となり、Webサイトの閲覧や動画の視聴などを行うことができるようになります。
動画などのデータ通信量の大きいコンテンツを普段どこで利用しているかによりますが、仮に自宅での利用がメインだとすると、上記のようにWiFiを利用することにより、データ容量の消費を抑えることができ、より低容量のプランで事足りるようになり、結果的によりお得に格安SIMを満喫できるようになるでしょう。
安定した通信環境
自宅でWiFiを利用してスマートフォンをネットに接続するためには、電話回線や光回線といった固定通信回線などを利用したインターネット接続環境がそもそも必要となります。
都市部などキャリアの電波状況が安定している場所では困ることは無いと思いますが、山間部などでキャリアの電波の入りが悪いような地域の場合、別でインターネット接続さえ可能であれば、そこからWiFi環境を整えることで、安定した無線通信環境を構築することが可能になります。
結果的に、自宅での格安SIM利用環境を大きく改善することできます。
WiFi環境 を利用するために必要な事前準備
次に、WiFi環境を整備するために必要な事前準備について説明してきます。
固定通信網などを利用したインターネット回線が必要
格安SIMの通信網とは別にインターネットに接続できる環境が必要です。具体的には、例えば以下のようなインターネット接続契約のことです。
ADSL ・・・電話回線を利用したインターネット接続
通信スピードは光回線には敵わないものの、電話回線さえあればインターネット接続可能な点が大きな魅力。
また価格面でも、光回線を利用したインターネット接続よりも圧倒的に低コストなのも◎
ただ、かつて有力なサービス提供事業者であったNTT東西は2016年6月に新規受付を停止しており、既存契約者についても2023年1月31日にサービス終了のニュースリリースが出ています。
そのため、今でも唯一新規申込の受付を行っているソフトバンクもいつサービス提供を終了するか分からない状況の為、そんな状況を理解したうえで利用しましょう。
ちなみに、ソフトバンクでのADSLサービス申込のURLは以下になります。参考にしてみて下さい。
URL:ソフトバンクのADSL申込サイト
〇〇光 ・・・光回線もしくは電話回線を利用したインターネット接続 ex:ドコモ光など
今から新規契約するとなると基本的にはこのタイプの契約が主流。
自宅内まで光回線を利用して接続するFTTH方式と、自宅近くまでは光回線を利用して自宅内では電話回線を利用するVDSL方式の2種類のタイプが存在。
最高のスピードを求めるならば光回線を利用したFTTH方式がベター。
どちらの方式であったとしても圧倒的なスピードと安定性が売り。その分、価格的にはADSLよりはお高めの設定。
例えばドコモ光ならば以下のような感じです。ご参考までに。
URL:ドコモ光の申込サイト
WIMAX ・・・無線を利用したインターネット接続
大手キャリアとは別系統の固有の無線設備を利用してインターネット接続を提供。
自宅内でも外出先でも同じようにWIMAXの通信網に接続してインターネットを利用できる点が魅力。
ただ、留意点として、スマートフォンやパソコンとは別に、WIMAXの通信網に接続するためのルーターを常に持ち歩かなければいけない点と、WIMAXの通信エリアに自宅などメインで利用する場所が含まれているかどうかについては要注意。
月々3000円台から利用可能な料金設定のため、コストパフォーマンス的にはもっともオススメか。
URL:UQ WiMAXの申込サイト
WiFi機器が必要
自宅でWiFi環境を整備するのに必要となる装置がWiFiルーターです。インターネット接続のプロバイダーから提供されている機器をお持ちの場合は、それとは別の装置になります。
価格は数千円台から
Amazonや家電量販店などで販売されており、数千円台から入手可能です。ただ、WiFiで通信するスピードを高速化したものや、WiFiの電波に指向性を持たせ通信の安定性を向上させたものなど高機能な機種も存在します。それらの高機能なWiFiルーターは数万円するものもあり、用途に応じて購入機器を選ぶようにします。
セッティング方法
通常パソコンに差しているLAN回線をWiFiルータに接続し電源を入れてしまえば基本的にはセッティング作業は終わりです。例えば、これ以外にも非常に多くの機能を備えていますので、必要に応じて各種設定を実施していきましょう。
tips!!
WiFiルータにLAN回線を接続し電源を入れた状態にし、しばらく待つと通信可能な状態となります。WiFiルータの各種設定をWiFiを利用して遠隔から操作したい場合は、パソコンのブラウザのURLを入力する欄に以下ようなのURLを入力することで、WiFiルータにアクセスすることが可能になります。
http://192.168.0.1/ や http://192.168.11.1/ など
アクセスするとWiFiルータのログイン画面が表示されて、IDとパスワードの入力を要求されます。
ID・・・”root” や ”admin”
パスワード・・・空欄 や ”password”
で初期設定されているケースがあると思いますので、必要に応じて修正しましょう。(変更した場合はくれぐれもお忘れなく)
最後にスマートフォン側の設定が必要
ここまで環境が整えば最後はいよいよスマートフォン側の設定になります。
SSID(WiFiルータの識別名称)を選択
誤って知らない機器に接続することを防止することを目的に、WiFiルータには機器を識別する名称が付けられています。この名称のことをSSIDと呼んだりします。
スマートフォンの設定のアプリからWiFi接続をONにすると、現状接続可能なSSIDの一覧が表示されるはずです。自分が持っている機器のSSIDは、WiFiルータの機器自体の外側の端あたりにシールで張っていますので、そのシールに記載されているSSIDをスマートフォンの一覧から選択するようにします。ルータの種類によっては、ルータの側面ではなく底面(台座)にシールが貼りつけられているタイプもありますので、側面に張り付けられていない場合は、底面も確認してみてください。
機器によっては、2種類以上のSSIDが記載されていることもあると思います。これはWiFiの通信方式の違いによってIDを分けていることに起因します。具体的には、WiFi通信を行う際の周波数などの違いによって分かれているのですが、ここでは細かい内容については割愛いたします。仮に2つ以上のSSIDが記載されている場合には、どちらでも結構ですので、選択してください。
WEPキー(パスワード)を入力
SSIDを一覧から選択すると、今度はパスワードを入力するように促されると思います。パスワードは先ほどのSSIDが記載されていたシールの下側にWEPキーやKEYといった名称で記載されているハズです。それなりに長めの大文字小文字の英数字の入り混じったランダムな文字列が記載されていると思いますので、間違えないように、スマートフォンの入力欄に打ち込んでいきましょう。
パスワードを打ち込み終わってOKボタンをタップして少し待つと、スマートフォンのフロント画面上部の通知領域にWiFiに接続したことを示すマークが表示されます。
これでWiFiを利用して通信ができる環境が整いました!お疲れさまでした。
細かい話をすると、途中で出てきましたSSIDの違いやWiFiルータの配置場所など、更に快適にWiFiを利用するためのポイントもいくつかありますので、別のコンテンツとして再度まとめていきたいと思います。